【トルコリラ投資記録 12月第3週】「シリア」「クルド」をめぐるアメリカ・トルコの関係をシンプルに伝えます。

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前週(12月第2週)、FOMC利上げ観測で下落傾向となったトルコリラ円。12月第3週の推移を振り返ります。

前週(12月第2週)の記事はこちら↓

トルコリラ相場における今週の関心事

シリア情勢 (アメリカとトルコの駆け引きとは何なのか)

トルコ政府は、アメリカのシリア内戦への関与を抑え、さらにトルコの活動については黙認させたいと思っております。

どういうことか。「シリア」「クルド」をめぐるアメリカとトルコの関係について、極力シンプルに分かりやすく解説させていただきます。

 

出典:毎日新聞

(オリジナル作成)

  • 2011年から始まったシリア内戦では、アメリカを含む欧米諸国は「反アザド政権」を掲げ、これに一致するクルド人民防衛隊(YPG)を支援。アメリカ軍はYPGの拠点があるシリア北部に駐留。
  • 一方、勢力を拡大し「国を持たない世界最大の少数民族」と称されるようになったクルド人は、シリアの周辺各国でも分離独立運動を行うようになり、トルコではクルド労働者党(PKK)がテロ活動を行なっていた。
  • トルコとしては、PKKと近しい関係にあるYPGを支援するアメリカを許すことができず、YPG支援の中止を再三にわたって要求。

以上のような状況でありました。

 

このような状況下、トルコ政府は、アメリカのシリア内戦への関与を抑え、さらにトルコの活動については黙認させるために、アメリカとの駆け引きに出たと思われます。

  • 12月12日、エルドアン大統領が、「数日以内」にシリア北部でクルド人武装勢力の掃討を目的に新たな軍事作戦を開始すると表明。
  • 12月14日、エルドアン大統領、トランプ大統領と電話協議。シリアにおける効果的な調整で合意したと見られていた。(ここまでは先週の記事でお伝えした通り。)
  • 12月19日、トランプ大統領が米軍のシリア撤退を表明。

ホワイトハウスは19日、シリアに展開する米軍が撤退を開始したと明らかにした。複数の米メディアによると、トランプ大統領は早期に全ての米兵を撤退させたい意向だという。 出典:日本経済新聞

  • 12月21日、エルドアン大統領が、米軍のシリア撤退をうけ、トルコの軍事作戦の延期を表明。

トランプ大統領がISを打倒したと宣言してシリアから軍を撤退させる方針を決めたため、エルドアン大統領は21日、軍事作戦を「しばらく待つことにする」と明らかにしました。ただ、「シリアのクルド人勢力とISの残党を壊滅させるため、作戦は数か月以内に実施する」と述べ、軍事作戦は中止ではなく延期だと強調しました。 出典:NHKニュース

 

サウジ人記者カショギ氏殺害事件でサウジアラビアを擁護し続けるアメリカのトランプ大統領が、「トルコがサウジの追及をやめる」ことを引き換えにトルコの要求を飲み、シリア撤退を決めた可能性があります。

これ以上、ムハンマド皇太子の関与を決定づける証拠を突きつけて欲しくないと考えるトランプ大統領が、トルコとの裏取引に応じたという見方です。

議会の反発を押し切り、国防長官を退任に追い込んでまで、シリア撤退を決めたトランプ大統領。このような裏取引がないと不自然に感じてしまうのは私だけでしょうか。

サウジ人記者の殺害疑惑

今週は本件に関して特に目立った動きのない1週間でした。

そして、上記シリア情勢に関するトランプ大統領とエルドアン大統領の裏取引があったとすると、今後も追加情報はなかなか出てこない可能性があります。

今後追加情報が出てくるのかどうか、状況を注視していきましょう。

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トルコリラ/円 相場の動きは?


出典:GMOクリック証券 FXプラチナチャートへ加筆

注目されたFOMCですが、大方の利上げ観測があったものの、直前2日間にわたってトランプ大統領がTwitterで金利据え置きを要望していたこともあり、結果がより注目されることとなりました。

このため、事前の市場予測が「利上げ観測」「利上げ休止観測」とふらふら変遷し、相場も上下しておりました。

そして結果は、利上げ実施。トランプ大統領の圧力にも屈しず、「政治的な配慮は政策決定に一切影響しない」ことを言明しました。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は18-19日に開いた定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25-2.50%のレンジへ引き上げた。2019年の利上げ見通しは前回予測の3回から、2回に減少した。 出典:Bloomberg

トルリラ相場も、この結果の影響を受けて下落。さらにドル円の下落もあり、一段と下落して1週間を終えました。

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今後の見通しは? 次のイベントは?

気になるトピックは…

  • トルコによるシリア軍事作戦開始?
  • 原油価格は?トランプ大統領の態度は?トルコ政府の対応は?
  • アメリカのトルコへの経済制裁解除第2弾は? (関税関連の経済制裁が解除されれば、トルコリラ円は大きく上昇?)
  • サウジ人記者問題、サウジ ムハンマド皇太子の関与は?
  • ギュレン師のトルコ送還は?アメリカとの関係接近? (トルコリラ円上昇要因?)
  • トルコ統一地方選を意識したエルドアン大統領の立ち回り?利下げ姿勢が強まる? (トルコリラ円下落要因?)

といったところでございます。

そして、予定されている次の注目イベントは、以下の通りです。

◆2019年1月11日(金)16:00 トルコ経常収支発表

◆2019年1月16日(水) トルコ中央銀行会合

◆2019年3月31日(日) トルコ統一地方選

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今週の投資収益

この1週間の売買はございませんでした。

引き続き以下の建玉を保有しております。引き続き含み損を抱えておりますが、スワップポイントが溜まってきており、引き続き保有を継続し、なんとか含み損を相殺できるまで持ちこたえたいと思います。

来週は年末・クリスマス休暇時期とあって市場は落ち着いた様相となるでしょうか。スワップポイント重視も意識しながら頑張りましょう。

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