【トルコリラ投資記録 11月第4週】ムハンマド皇太子とトランプ大統領、エルドアン大統領。直接会談の可能性?

先週後半、21円代を回復したトルコリラ円。今週(11月第4週)の推移を振り返ります。
先週の記事はこちら↓

目次【本記事の内容】
トルコリラ相場における今週の関心事
サウジ人記者の殺害疑惑
11月16日にCIAが「殺害指示をだしたのはムハンマド皇太子」と断定したことをうけ、アメリカ国務省は「不正確だ」と否定したものの、トランプ大統領は、本件について「20日(火)までに包括的な報告を受ける」として注目されていました。
さて、その結果は・・・、
トランプ米大統領はサウジアラビア国籍のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏の殺害をムハンマド皇太子が指示したかどうかにかかわらず、同国と米国の関係が悪化することは望まないと述べた。
トランプ大統領は20日、「アメリカ・ファースト!」と題した異例の形式の声明を出し、サウジはイランに対する防衛線であり、米国から巨額の兵器やその他製品を購入していると指摘。カショギ氏に対する「おぞましい犯罪」よりも、この点の方を重要視していることを示唆した。 出典:Bloomberg
なんと、事件に関係なくサウジアラビアとの協力関係は揺るがない、と発表しました。
本当に「包括的な報告」があったのかどうかは不明ですが、結果的にはまるで開き直ったかのような声明が発表されました。何よりも国益を重視するトランプ大統領。。。
そして、
米メディアによると、トランプ氏は20日、声明発表後にホワイトハウスで記者団に対し、11月末にアルゼンチンで開く20カ国・地域(G20)首脳会議にムハンマド皇太子が出席すれば会談する考えを示した。ムハンマド皇太子はG20に出席予定で、両氏が接触すれば記者殺害事件後では初めてとなる。 出典:日本経済新聞
11月末のG20において、トランプ大統領とムハンマド皇太子の直接会談が実現しそうです。
さらに、
トルコのチャブシオール外相は23日、11月30日~12月1日にアルゼンチンで開く20カ国・地域(G20)首脳会議の際のエルドアン大統領とサウジアラビアのムハンマド皇太子の会談について「何の障害もない」と述べ、実現の可能性を示唆した。皇太子側が会談を希望しているという。地元テレビに語った。 出典:日本経済新聞
エルドアン大統領とムハンマド皇太子の直接会談の可能性も出てきました。11月末のG20、要注目です。
一方、事件の真相解明に向けては、黒幕がムハンマド皇太子であることを示す情報が引き続き発信されています。
トルコのニュースサイト、ヒュリエットは22日、サウジアラビアのムハンマド皇太子が「できる限り早くジャマル・カショギを黙らせろ」と電話で命令し、米中央情報局(CIA)がその音声記録を保有していると報じた。 出典:ロイター
国益最優先の姿勢を強調したトランプ大統領であっても、万が一ムハンマド皇太子が黒幕であることが確定した際には国際社会およびアメリカ国内からの反発は避けられないでしょう。
アメリカとしては、引き続きトルコとの距離感を保つことが予想されますので、これはトルコリラ相場にとっては底堅い展開につながるかと思います。
トルコリラ/円 相場の動きは?
出典:GMOクリック証券 FXプラチナチャートへ加筆
今週は、アップル等のハイテク関連株の大幅下落によるダウ暴落があり、この影響でリスク回避の動きにより新興国通貨が売られ、ドルが買われる局面がございました。(一時、トルコリラ円20.6円を下回る水準に。)
しかし、その後は値を戻し、上値を目指すトレンドとなりました。
最終的に、トルコリラ円は21.3円代にのせて週末を終えています。
今後の見通しは? 次のイベントは?
気になるトピックは…
- アメリカのトルコへの経済制裁解除第2弾は? (関税関連の経済制裁が解除されれば、トルコリラ円は大きく上昇?)
- サウジ人記者問題、サウジ ムハンマド皇太子の関与は?ムハンマド皇太子とトランプ大統領・エルドアン大統領の会談は?
- ギュレン師のトルコ送還は?アメリカとの関係接近? (トルコリラ円上昇要因?)
- トルコ統一地方選を意識したエルドアン大統領の立ち回り?利下げ姿勢が強まる? (トルコリラ円下落要因?)
といったところでございます。
そして、予定されている次の注目イベントは、以下の通りです。
◆2018年11月30日(金)〜12月1日(土) アルゼンチンで開催されるG20にムハンマド皇太子出席予定。トランプ大統領、エルドアン大統領とそれぞれ会談の可能性。
◆2018年12月3日(月)16:00 11月分消費者物価指数発表
◆2018年12月13日(木)20:00 トルコ中央銀行 政策金利発表
◆2018年12月18日(火)〜19日(水) FOMC (日本時間20日(木)午前4時に声明発表、午前4時半に記者会見予定)
◆2019年3月31日(日) トルコ統一地方選
今週の投資収益
今週は売買を行わず、建玉を保有したままでございました。トルコリラ円21.3円にのせてくれたおかげで、含み損が解消されました。
先週末から変わっておりませんが、現在保有している建玉は以下のとおりです。
来週の注目イベントは、G20とその前後で行われる可能性のあるムハンマド皇太子とトランプ大統領の直接会談、ムハンマド皇太子とエルドアン大統領の直接会談です。トルコリラ円にとって良い展開を期待しましょう。
来週も頑張りましょう。
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